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CPA/VB/備忘録

モノを作らない人のプロダクト志向

引用元:僕の周りにいる学生プログラマーはプログラマーじゃない

“じゃあなんで彼らはプログラミングをしているかというと、自分のアイディアをア
イディアで終わらせたくないからだと思う。
プロダクト志向の彼らはアイディアをプロダクトに昇華させるにはバックエンドの
知識が必須だと知っているからである。”

この考え方ってすごく大事だとおもう。

バックオフィスとか経営企画部門にいると、最終的なプロダクトがなんなのかってぼんやりしてきて、気をつけないと"プログラミングすることに満足"しちゃう。そうすると自分のやってることがひどく陳腐なものにおもえてきて、段々と仕事がつらくなってくる。

監査とかまさにその典型で、いったいぜんたい自分は何を志向して監査調書を作っているんだとかね、こんなことを考え出しちゃうとほんとつらい仕事になっちゃいます。

一応自分は5年間監査やって自分なりの答えを見つけられたので、前向きな気持ちで監査法人を辞められました。

でちょうど1年バックオフィスやってそのプロダクトがなにかってのもなんとなく自分で定義づけられてきた。

問題は定義づけてはみたものの、圧倒的に実力が足りなくて実際のプロダクトがお粗末すぎるってことなんだけど…

ちゃんとしたかたちにするにはもう少し時間がかかりそう。

バックオフィス鬼十訓

    1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
    2. 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
    3. 小さな仕事でも真摯に取り組め、小さな仕事はおのれを小さくするが誰かがやらなきゃならない。
    4. 簡単な仕事もやれ、成し遂げたところで進歩はないが誰かがやらなきゃならない(大事なことなので2回ry
    5. 1度取り組んだものでも、優先順位が下がれば放してしまえ。やるべきことは山ほどある……。
    6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。(ただし、目的は利益を生み出すことだということを忘れないこと。管理満足に陥ってはならない。
    7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。(ただし、状況の変化に応じて長期の計画は毎日でも変更されるべき。
    8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
    9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、バックオフィスとはそのようなものだ。
    10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

電通鬼十則を一部修正して作った。ベンチャーのバックオフィスをやるにあたっての十則。(ベンチャーに限らないかも

"審査に必要"は悪か。tweetしようとしたら地味に長くなったのでblogに書いた

監査現場でたまに耳にする"これ審査に必要なので"のお話

僕は"審査に必要"肯定派。

というのも現場担当してると会社の事情もよくわかってくるのでこれは監査資料として文書化必要なしと端折ってしまうこともあるんだけど(良し悪しは別として)、その一方審査担当者はそうではないので、どうしても監査チームが必要とおもった以上に証拠の提示が求められることがある。

んで、監査調査のお手本としては、まったく監査に関与しない人間がみても適正である旨がわかる、なので本来的にいえば、審査担当者が求めるものは最初から全部作っておくのが正解。

要するに、監査チームは納得してます。だけどまったく事情の知らない誰かさん(審査)に適正であることをわかりやすく説明するためにもうちょっと資料が必要です。って文脈で"審査に必要"って使うことはありだとおもう。

まぁ監査チームとクライアントとの仲良さ度合いだったりで言葉は使いわけるべきではあるけどね。なんせサービスの業なので、お客さんが嫌がる言葉は使うべきではない。

新株予約権発行要領のひな形

本要項は、●●●●(以下「当社」という。)が発行する第●回新株予約権(以下「本新株予約権」という。)にこれを適用する。

1.商号

●●●●

2.申込期日

  平成

3.発行日

  平成

4.本新株予約権の目的となる株式の種類及び数

当社普通株式

 なお、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的たる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない本新株予約権の目的たる株式の数について行われ、調整により生じる1株未満の端数については、これを切り捨てる。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

5.本新株予約権の総数

 個(本新株予約権1個当たりの目的となる株式数は、●株とする。ただし、4に定める株式の数の調整を行った場合は、同様の調整を行うものとする。)

6.本新株予約権と引換えに払込む金銭

 本新株予約権と引き換えに金銭の払込みを要しないものとする。

7.本新株予約権の発行価額の払込取扱銀行および取扱場所

 該当なし。

8.本新株予約権の行使に際して払込をなすべき額

 各本新株予約権1個当たりの行使に際して出資される財産の価額は、本新株予約権の行使により発行または移転する株式1株あたりの払込み金額(以下「行使価額」という)に本新株予約権の目的となる株式数を乗じた額とする。行使価額は、●円とする。
 なお、本新株予約権発行の日以降、株式の分割または併合が行われる場合、行使価額は、分割または併合の比率に応じ比例的に調整されるものとし、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
 また、本新株予約権発行日以降、時価を下回る価額で新株発行を行う場合(新株引受権の権利行使または自己株式移転の場合を除く。)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。なお、次の算式において、「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数をいうものとする。

    f:id:kzy_y:20120416214211p:plain

集事項の決定の委任等﷽﷽込み﷽﷽﷽﷽、1株とする。ただし、(2

9.本新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額の払込取扱銀行および取扱場所

 ●●銀行●●支店

 ●●●●(住所を記載)

10.本新株予約権を行使すべき期間

 平成●年●月●日から平成●年●月●日までとする。ただし、行使期間の最終日が当社の休業日にあたるときはその前営業日を最終日とする。

11.本新株予約権の行使の条件

新株予約権の行使時において、当社の取締役、当社従業員、当社子会社取締役並びに当社子会社従業員であることを要するものとする。

新株予約権の割当てを受けた者が死亡した場合は、相続人は本新株予約権を行使できないものとする。

その他の権利行使の条件は、当社と本新株予約権の割当てを受けた者(以下、「本新株予約権者」という。)との間で締結する「新株予約権割当契約」に定めるところによる。

12.本新株予約権の取得の事由および消却条件

①●●●●(いろんなバージョンがある。EDINETとかみてみると面白い)

新株予約権の割当てを受けた者が上記11記載の本新株予約権の行使の条件のいずれかに反することとなった場合は、当社は当該本新株予約権を無償で取得することができる。

13.当社が組織再編を実施する際の本新株予約権の取扱い

 合併(当社が消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換、株式移転に伴い…●●●●(これまたいろんなバリエーションがある)

14.本新株予約権の譲渡制限

 譲渡による本新株予約権の取得については、当社取締役会の承認を要するものとする。

15.本新株予約権の行使により株式を発行する場合における資本金及び資本準備金に関する事項

 本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。また、本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、前記の資本金等増加限度額から前記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

16.本新株予約権証券の発行制限

 本新株予約権証券は本新株予約権者の請求あるときに限り発行する。

17.株式の譲渡制限

 当社の株式を譲渡するには取締役会の承認を受けなければならない。

以上

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僕が適当に作ったひな形なので法令に準拠してるかあやしいです。このひな形を公開した意図は、ひな形自体に価値はない。これだとそのまま使えることはほぼないよということをお知らせするためです。

ネットを検索するといろいろなひな形があふれているけど、そのほとんどは不十分でまたかつ自社の状況にあうようにカスタマイズされたものではないので、参考にこそすれ、ひな形をそのまま使うことはやってはいけません。もしもカスタマイズできるだけの力量があればきっと一から作れるんじゃないかな。

というわけで巷にあふれるひな形なんぞ参考にせずちゃんと専門家へ相談しましょう。世間には腕利きで良心的な専門家もいますから。

ベンチャーで働いて成長するために大事なこと(学生向け)

最近、インターン志望の学生の面接をちょこちょこやっているのですが、僕がおもうベンチャーで働く(インターンを働くと表現していいのかどうかはわかりませんが)ということと、学生のかたとの認識に、乖離があるなぁと感じることがしばしばあります。

面接にくる人の多くは、「ここで成長したい。将来のために何かを身につけたい。」と言います。ただ、厳しいことを言ってしまうと、会社で働くことで何かを得ようと考えている限りは、ほとんど成長できないとおもっています。

学業をこなしながら、大学生活をエンジョイしながら、仕事をして何かを得ようというのはとても難しいことです。本当に成長したいのであれば、何かを身につけてからこの場にきて欲しいです。

僕が見る限り、インターンで貴重な経験を得て成長していった人たちというのは、荒削りではあるものの、すでに"何か"を持っている人です。好きこそものの上手なれといういいましょうか、自分の趣味を日常をそのまま職場に持ち込めるような、ベースを持った人たちです。ベースがあれば、ベンチャーでの色濃い経験はきっと将来の糧になるでしょう。

その一方で、ベースがないとどうしても経験は薄いものにならざるをえません。そうであるなら、何も大学時代という貴重な時間を働くということにあてるのではなく、もっと別のことを経験すればいいのにとおもうのです。

働くことと、経験を得て成長することとの間に、必ずしも因果関係があるわけではありません。両者の間にはとてつもなく大きな壁がある、それを感じて欲しいなと面接をしながらよくおもっています。

そうはいいつつも、面接にはどんどんきて欲しいですね。その場で、人事担当者と話すことで、見えてくることもあるとおもいます。30分、1時間の面接で、何か気づきがあれば、費用対効果としては抜群ですね。

というわけで、ご応募お待ちしております(笑)

転職した理由

最近はじめてのかたとお会いする機会が増えていて、そのときよく今の会社に転職されたのはどうしてですかと聞かれるのですが、転職を決意したのが2010年の秋頃だったかな、もう1年以上前なので意外と忘れかけてしまっている自分に気がつきました。

まだかろうじて覚えているうちに書き留めておこうかなと。初心忘れるべからず

僕が転職した理由(3つ)

一生監査をやるということをよく考えてみた

前職で監査を5年やりました。監査以外もやってたけどメインは監査。珍しいタイプなんだとおもうけど、すごく監査好きでした。性格的にもあってたとおもう。少なくとも、監査が嫌になって監査法人を退職したわけじゃない。

ただ、先が見えちゃった。たぶん思い上がりだとおもうけど。それでもそう自分でおもってしまった。僕はこれまでそういう一時の自分の、勘違いかもしれないその気持ちを大切に生きてきたので、今回もそう思い込むことにしました。

どうも安定するというのが苦手なもんで、自分が監査法人に残って安定したキャリアステップをふんでいくのがどうにも気にいらなかったんでしょう。いまおもえば1年半前の自分を殴ってやりたいけどw

ビジネスの世界は経験がものをいう(と当時思っていた)

"自分の経験の中から、自分が言うべきこと、言ったほうがいいことを伝えていきたい"監査法人時代に常々おもっていたことです。実は今は、事業会社で働いてみてちょっとその考え方を修正しているのですがそれはまた別のお話ということで。まぁその当時は頑にそうおもってました。もちろん今でも骨格となる部分はかわりませんが。

なので実際に事業会社で経理はもちろん、ビジネスを肌で感じたいとおもったのが2つ目の理由です。実際に事業会社で働いてみて、監査人とは別次元で事業を体感できているので、この理由は少しずつだけど達成できているかな。

会計士業界の将来

僕が退職しようとおもったときの会計士試験合格者の就職状況はそれはもうひどいもんでした。今でもひどいけど合格者の半分近くが監査法人に就職できない、そんな状況でした。

そういった状況を受け、会計士業界では「組織内会計士」の流れができてきました。僕は会計士が活躍のフィールドを広げ、監査法人以外で仕事をするのは大賛成なのですが、一度は監査を経験すべきという考え方をもっています。

なので個人的には、少なくとも監査法人に入りたいと思っている人には、みんな監査法人にいってもらいたいです。しかし現実は監査法人の採用余力を超える合格者となり、監査法人未就職が問題になりました。合格者が増加したのは確かなのですが、実はやめる人が減っているのも採用余力を低下させている一つの要因だと感じています。

本当は監査を数年経験した人がもっと監査法人をやめて様々なフィールドで活躍して、フレッシュな人材をたくさん採用できるように、会計士業界内で労働を流動化させないといけないんだとおもいます。僕はこの考えを大切にしたくて、監査法人をやめました。自分でやれないことを人に勧めたくはなかったので。

以上、監査法人をやめて事業会社に転職した3つの理由でした。

その営業じゃあ契約する気にならないわ

営業かけられる立場になっておもったこと

最近いろいろと管理部マターのサービスの営業を受けていて、おもったことをつらつらと。最初に言っておきますがdisってるわけじゃなく自戒の意味で。自分もいつか営業する側にまわるかもしれないからね。

「なぜ」をどこまで大切にできるか

たいそうなパンフレットや説明資料をご持参頂くことが多いのですが、その説明に終始してしまっているケースが多いようにおもいます。説明を受けていると、内容的に確かにおぉとおもえることもあったりなのですが、どうも訴求力にかけるというか、そんな気がしてなりません。

いろいろとその要因について考えてみると、なぜそのサービスだったりプロダクトを自分が利用するのか、そこがもやっとしたまま話が進んでしまっているケースが多いんですよね。そうすると結局、うん確かに御社のサービスは魅力的で効果も高そうだけど、、ん〜でもいいや。てな具合になってしまう。

なので強く主張すべきは、やっぱり「なぜ」の部分なんだとおもいます。

例えば、コピー機の入れ替え一つとってもみても、現在使用されているコピーのスペックを教えてください、料金を教えてください、うちのはいくらで、こういうスペックです。ね?うちのほうがいいでしょ。買えませんか?という話の進め方が多いです。それに対して、現在使用されているコピー機だとこういう問題点があるんじゃないでしょうか。それによってあなたはこういう損失を被っていませんか?それは問題です。解消しましょう。そのためには、◯◯ができたり、こういうスペックが必要ですよね。それを満たしたものが当社のコピー機です。実際のるかどうかは別として、個人的には全然こっちのほうが納得感があります。ひょっとするとかえちゃうかも

営業だけに限らない「なぜ」の大切さ

この話は営業だけに限らないとおもっていて、他にも社内のベクトルを一致させるためにどうすればいいかとかそういう場面でも使えそうです。要するに人を動かすこと全般に共通することなんだろうなと。

前の職場の話になっちゃいますが、思い返すとクライアントに会計処理の修正とか内部統制の不備の解消をお願いするときに、どうしても「何を」の部分に焦点がいってしまっていて、「なぜ」の部分がもやっとしていることが多かったようにおもいます。厳しいことをいうと、「なぜ」の部分が訴求できないのに、「何を」を要求しちゃあいかんのでしょうね。

人を動かしたければ、まず「なぜ」を訴求する。これが一番きくんじゃないかな。